神様をめぐる冒険 その50
- 2019.12.17
- ストーリー
家電量販チェーンとしておそらく最初はこの密着軸を中心に事業を始めたと。でもいつの頃からか、最もボリュームゾーンがある価格軸に足を突っ込んでしまった。突っ込まざるを得なかった。そういう風に解釈できるんです。この会社の歴史を見るとね。でね、このホワイトボードを見てもらうと、この価格軸が最も大きく書いてあるんだけど、そのそれぞれの業界が成熟すればするほど参加できる企業の数は少なくなってくるんですよ。さっきの回転ずしの話で言っても、どうですか、価格軸の登場人物は思いつくだけで3つくらいじゃないですか?ついていけない企業は退場を命ぜられる。それが価格軸の恐ろしいところで、何の業界でも最終的には3~5社で椅子取りゲームの椅子は無くなっちゃうんですよ。
今、データで見る限り、家電量販チェーンの価格軸における登場人物も現在10社近く残っているように見えますが、いずれ近いうちに5社あたりに落ち着くはずです。それまで、延々と価格競争という名の戦争が続きます。特にこのバブル崩壊以降の「失われた10年」と言われる間に体力のない企業はどこかと一緒になる、どこかに吸収される、倒産する。と、この3つの選択肢しか残されていないように見えますから。皆さんの会社と同じ。早いか遅いかだけの違い。
じゃあ、いよいよ、公的資金を注入してまで再生させる意味があるのかというと、たった一つだけ意味・理由があった。そこに、ここにいるメンバーはじめ関係者は賭けてみることにした。人の税金を賭けるっていう表現は良くないですね。託してみたわけです。それは何かと言うと。
そこの一番前の列のあなた。そう、あなたです。まだ会社の社是を言えますか?
「私たちは日本一地域に密着した家電量販店を目指します。」です。
そうですね。ありがとうございます。私も行かせてもらった各お店の事務所に貼ってありましたよ。その文言が書かれたポスターが。色あせてるものも多かったけどね。元々はみんなそう思って仕事をしていたはずなんです。そこにバブル経済で浮足立ったり、逆にバブルが崩壊し、比較的緩やかだった全国展開が激しくなったり、それに昔を知らずに入社してきた人も増えた。そういったいろんな要素が重なって、今があるんだと。でも、皆さんがもう一度原点に戻って、日本一地域に密着した組織になることが出来れば、再生は可能なのではないか。
そのように我々は考え、皆さんにもう一度原点に返って目の前のお客様と向き合ってもらう機会を与えようという結論に達しました。
皆様には期待しています。ただし、
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