2019年11月

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神様をめぐる冒険 その34

  • 2019.11.30

大会が始まった。相手は僕たちのチームより1年ほど前に発足したチームで、実力で言うとワースト2位だった。まさかとは思うが、初勝利のために故意的に組み合わせが行われたのかもしれない。とはいえ、ワースト1位は僕たちなんだけど。地元開催だけあって、遠征ではなかなか来れない父兄も含めていつもより多くの応援だ。 […]

神様をめぐる冒険 その33

  • 2019.11.29

学校の視力検査は思い切り目を細めた上に、かなりあてずっぽうな勘で何とか0.3とか、0.4の視力だった。年々悪くなっているような気は自分でもしていたんだが、黒板もなんとか見ようとすれば見える。夕方暗くなった時以外はボールも見えるし、監督のサインなんかも見えるのだから大丈夫だとごまかしていた。でも、もし […]

神様をめぐる冒険 その32

  • 2019.11.28

新チームになってから、自分のチームが主催する大会までは何試合かあったが、結局一度も勝てなかった。相変わらず、僕はコントロールがすこぶる悪く、フォアボールでランナーをためては、「押し出し」だの、「暴投」だの、弱気に球を置きに行って(ストライクを取りに行って)「痛打される」だのを繰り返した。いつも同じ、 […]

神様をめぐる冒険 その31

  • 2019.11.27

6年生になって、新チームになった。この1年で身長は12センチも伸びて、チームでは一番高くなった。背番号は二桁から一桁に軽くなり、責任感は逆に重くなった。今までは所詮2軍戦、子供ながらにプレッシャーが違う。 県内には各地に15近くのチームがあって、各チームごとに大会を主催する。僕が所属していたチームは […]

神様をめぐる冒険 その30

  • 2019.11.26

初めての試合はそれから3か月ほどたってから、大きな製鉄会社の所有するチームだった。6年生だけで30人近くいて、大きな練習設備を持った県内でも有数の強豪チームだった。 一回の表、マウンドに立った僕は一球もストライクが入らず、先頭のランナーを歩かせてしまった。特別緊張して頭が真っ白だった。といったわけで […]

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