2019年11月

5/6ページ

神様をめぐる冒険 その15

  • 2019.11.10

「う~ん、何から話したらええかな?」 おっさんは一度天井を見上げ、こちらを見直すとこう言った。 「まず順番でいうと、ワシは君のお父さんの上司やったんや。Mで。」 「いや、だから。。」 「まぁ、聞いてくれる?ワシも元はMの研究者で、君のお父さん、つまりツルハルユキ君の入社以来、直属の上司やったわけやな […]

神様をめぐる冒険 その14

  • 2019.11.09

うちの実家には僕が子供の頃から、Mの製品がひとつもなかった。前にも話したが、親父が会社を落とされたせいだ。いや、正確に言うと、就職試験さえ受けていないのだから、Mの方からすると「逆恨み」みたいなものだけど。電池ひとつとっても他社の商品を使っていた。これは日本中割とそうだと思うが、家電量販店が主流にな […]

神様をめぐる冒険 その13

  • 2019.11.08

出されたお茶に口をつける。思ったほど熱くはない。時間的に電気ポットのお湯ですぐに入れてきたのだろう。チャンスだ。幸いなことに僕は猫舌でもないし、これぐらいの温度ならとっとと飲み干せる。このまま、まさにお茶を濁しておさらばするか?これだけ思い出せないのだから、それほど重要な相手でもないのだろう。申し訳 […]

神様をめぐる冒険 その12

  • 2019.11.07

革命店って、何???? 頭の中をいろんな考えが駆け巡るが、もう遅かった。おっさんが引き戸を開けて店内へ案内してくれた。嫁はんおらんのやったら、他に誰かおるんかいな?鍵開けっ放し?誰か出てきたらよけいにややこしくないか?お茶入れに行ってる間にこそっとずらかるべきか?急に用事を思い出すか?「さがわ」って […]

神様をめぐる冒険 その11

  • 2019.11.06

商店街の本筋と垂直に走る道は大きなものが3つ、小さな路地はもう少しあった。それぞれがどんな感じなのか、自分の店のまわりでさえ、そんなに詳しくないのだ。配達も工事も配送センターから業者が行くし、ちょっとした確認や下見は若いG君がメインで行ってたしなぁ。ほんと残念ながら、2年もいたのにあんまり詳しくなか […]

1 5 6