神様をめぐる冒険 その69

  • 2020.01.10

車は高速道路の出口を降りて、一般道を走っていた。2車線の幹線道路の両側には見たことのあるチェーン店の看板が目に入る。赤、オレンジ、青、黄色。 それぞれの看板にはそれぞれテレビのコマーシャルの映像やテーマ音楽や出たがりの社長の顔などがこびりついていて、その裏側には人件費だとか、減価償却費だとか、通信費 […]

神様をめぐる冒険 その68

  • 2020.01.09

青空をグングンと進んでいく。 大気圏を抜ける。月を横目に2本の棒は規則正しく回転しながら、触れ合うこともなく、離れていくこともなく。 太陽を抜け、天の川を横切る。 宇宙の果て。光の国。 アーモンドから今度は下向きに2本の棒が伸びる。 僕の食道を貫き、心臓に差し込む。膵臓を抜け、ぐちゃぐちゃとした臓器 […]

神様をめぐる冒険 その67

  • 2020.01.08

夢を見た。いや、おそらく夢だと思う。 ここは子供の頃暮らした団地の3DKの部屋だ。5階建ての4階で当然のようにエレベーターは無く、階段で上がるのだけれど、子供だから走って駆け上がったり、何段飛ばしで降りれるか友達と競争したりで全く苦痛ではなかった。隣の建物とは大きな道路と空き地があったので風通しもよ […]

神様をめぐる冒険 その66

  • 2020.01.07

受付の男の後ろを歩いてついていく。 「結局、あいつらは騒ぎを起こすだけで、本当に誰かを殺すとか、傷つけるとか、そこまではしないんですよね。自分たちを捕まえるといろいろと大人の事情で 困る偉い人がいるから、毎回一線を越えない限り、うやむやで逃げ切れると知ってるんですよ。」 「マスコミも知ってても何も報 […]

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